彼方は、僕は、貴女は、
どれだけ美しいだろうか。
そんなことを考える。
ほら、雨も止んだし外にでも出てみなよ。
今の貴方にはどう映るだろうか。
どんなに晴れ渡る空の青さも、
寂しい時には、
掴めない空の遠さに
その寂しさは増すばかりかも知れないね。
それでも、
自分で自分を抱きしめられない時には、
大好きだったあの歌を少し口ずさんで欲しいんだ。
ほら、温かいお風呂にでも入ってきなよ。
今の貴女にはどう伝わるだろうか。
どんなに心の洗濯になろうとも、
悲しい時には、
溶けて薄れゆく記憶に
その悲しさは増すばかりかも知れないね。
それでも、
自分で自分を閉じ込めてしまう時には、
長年連れ添う愛情に少し甘え合って欲しいんだ。
記憶は経験として
言葉にならない喜怒哀楽をお土産に、
次の世界へと羽ばたいていく。
だから、ふと思い出した時には、
その喜怒哀楽を抱きしめて、
両手を広げて笑い合って欲しい。
改めて振り返ってみると、
継ぎはぎだらけの轍だったね。
幾度も出会う逆風の中で
よくもまぁ、理由も分からず
目を閉ざさずに歩んできたものだ。
もしも居なくなっても、
僕は諦めないよ。
今までにくれたこの気持ちで、言葉で、
僕は笑って前へと進んでいく。
そして、その先には
今日も元気に生きる彼方が見たい。
今日も笑って生きる貴女が見たい。
もしも居なくなっても、
僕は楽しむよ。
傘を忘れた突然の雨に
ずぶ濡れになったって、
いつか乾くさと、
その程度のことだよねって。
そうして雨上がり、晴れ渡り、
全色なくても、薄くても、ぼんやりでもいい。
どこかに虹でも掛かってくれたら上出来だよね。
もしも居なくなったら、
そんなことを思って欲しい。
美しいということは無傷であることでなく、
負った傷も、言葉にならない喜怒哀楽も、
継ぎはぎだらけの轍の果てで見せる満面の微笑み。
そんなことを思いながら、
まだまだやりたいことも沢山あるが、
これは悔いではなく、未来図まで描けている現状への充実感。
きっと最近は、今、現在までにやれることは毎日、日々やりきっている。
そんな悔いも後悔もない、歪に輝く、美しい日々の彩り。
感謝だね。
感謝だね。
感謝だね。
ちょっとまだ、言い足りないや。