「カフェを探そう」

僕のカフェは不味いと思わせない程度の
ブレンドコーヒーとアイスコーヒーを
置いているだけで良い。
その代わりに雰囲気の提供が必要だ。
それも絶対的にお洒落である必要はない。
汚いと思わせない程度の清潔感があれば良い。
そうでないと、くつろげないからさ。

どんなに美味しいコーヒーで
好きな雰囲気な店でも、
隣との席の間隔が近い店や満席の店には
行かないし、僕はカフェとは呼ばない。

程々に美味いコーヒーに、
程々に清潔感のある店内には、
耳障りにならない程度のBGM。
ガラガラでなく満席でない客数。
出来れば、泣く赤ん坊には我慢できるが
煩い子供は居ない方が良い。
それが僕の探しているカフェだ。

だけど僕は、
何かにこだわる事に対して
決して否定的ではないんだ。
だから、あえて言うなら、
出来るなら全てにおいて及第点。
そんな、
こだわらない事にこだわるカフェこそが、
僕のカフェなんだよ。

「カフェに何を求めているの?」
僕の求めるカフェというものは、
余裕であり、ある種のリセットなんだ。
だから、独りで行くし会話もしない。
それがこだわりなんだ。

「だけど、彼女と行ったりしないの?」
するさ。だけど、その時には
目的が変わるんだ。

「目的?」
独りの場合は、
余裕やリセットんするための場所。
二人の場合は、
会話をするための場所。
だから、二人で行く時には、
満席でも待たされても構わない。
彼女の好きな店でも全く問題ない。
待っている間も会話は出来るしね。

「それがこだわり?」
そういう事になるね。

「なんか、分からなくなるね」
分からない。何が?

「こだわりって、何だろうね?」
それもそうだね。
まぁ、今度考えてみるよ。
カフェにでも行ってさ。


*REVOLVER dino network 投稿 | 編集