結局世の中とはガラクタばかりのつまらないものだった
唯一、ただ君が存在していて、僕の傍に居てくれていた時だけは
ちょっとはマシな世界に見えた

多くのものを失うと、見るものすべてを吸収しそうで怖かった
空も陸も海も、火も水も、生も死も…
…命

9歳の誕生日に買ってもらったあの重たいバット
あの日々の光は希望しかなく、ただただホームラン打つことだけが夢だった
何かを与えたかった…期待に応えたかった…ただただ笑顔が見たくて…

どんなTV付けても間隔を空けては色んな音楽が流れてくる
その完成された音楽がよく言葉の邪魔をする

人も物もそれに該当していた日々を叩き壊したくてたまらなかった
環境が壊れた日、14の冬、僕は全てを打ち飛ばした、そこに重さは無く…

たくさんのガラスが突き刺さった、生温い血液が紅かった
無機質な奴らが大声で泣き叫んだ、すべてが瞬間的で、細切れの事実だった
…そこに意識はなく、快楽も恐怖も敬意も殺意も遠慮もすべてが完全な本能で
ただ打ち続けるただただ打ち続ける

それは、それが唯一の存在を確認させる術だったから…

結局世の中とはガラクタばかりのつまらないものだった
唯一、ただ君が存在していて、僕の傍に居てくれていた時だけは
ちょっとはマシな世界に変わっていた

それでも「さようなら」さえ言えなく
君は僕との関係をなかったことにした
それでも「ありがとう」さえ言えなく
後悔したが、君の選択は正しいものだった
そこには憎悪の欠片もなかったと信じている

希望、絶望、期待、裏切り、愛、憎悪、決別、後悔、
孤独、命、恐怖、…崩壊

これ以上は限界だった…完成された奴らがよく言葉の邪魔をする
さぁ平然なる大衆よ、身勝手な審判を与えたまえ
と強がっては、赤いサイレンが幾度か僕を縛って公に出る事が
毎日が、怖くて使用がなかった



あれから10年の月日が経ち
そんな時代も過ぎ
僕らはちゃんと笑えている
今はそれなりの愛情がここにはある
許し合えた何かがある
今でも僕に隠し事をしている事を
僕は知っている
だが今は、それなりの愛情のために
それらを伝える事は何もしない

彼らが僕に無償の愛を注いでくれているから…
実は、彼らなりに不器用なりにも
僕に無償の愛を注ぎ続けてくれていたこと
僕は理解したから

感謝の気持ちは何より大切にしたい

ありがとう。

ようやくこの言葉が好きだと言えるようになった


*REVOLVER dino network 投稿 | 編集