夜空は動く どこまでも続く
散光が煌めく中で
迷いながら探し求めた愛は
貴方からの 反応(おと)さえ無く
白い吐息だけが揺れていた

触れたいよ なんて
出来ないと分かってても
今出来る限りの最大公約数

私の想いの全ては貴方へ続く
喜怒哀楽のクラシックは鳴り響いて
脳内から全身へと駆け巡った

青く凍る右心房と
赤く燃える左心房が
強く手を握り合い締め付ける
信じることだけにしがみ付いて…

あの雲を抜け あの山も越えて
両手を広げ 追い風を受けて
たとえ たとえ会えなくても
貴方をそっと感じる方角へ
少しでもそばで待っていたくて

朝雨は暗く どこまでも深く
遠雷が騒つく中で
切れかけた電灯のような愛は
意味をなさず 冷雨(おと)だけ鳴く
哀訴の風は静かに後を追う

触れたいよ なんて
気持ちをシャワーで隠す
ただ静かに部屋着のワンピースを纏う

この想いにも見知らぬ振りの貴方
ただシンプルな暮らしの日々は蠢いて
煩いから声を殺して吐き捨てた

愛に迷う天道虫が
哀も焦がす天道様に
憧れて目指そうと羽広げる
信じることだけにしがみ付いて…

あの雲を抜け あの山も越えて
両手を広げ 追い風を受けて
たとえ たとえ会えなくても
貴方をそっと感じる方角へ
少しでもそばで待っていたくて

いつか雨は止んでも
この気持ちは晴れない
暁光が差し込んでも
答えの出ない色で彩られながら
空しい暁

あの雲を抜け あの山も越えて
両手を広げ 追い風を受けて
たとえ たとえ会えなくても
貴方をそっと感じる方角へ
少しでもそばで待っていたくて

あの寂しさも 悲しみの花も
どんな辛さも苦しみも乗り越えて
いつも いつでもそう願うけど
私が 私だけがそこには居た
そこにあったくらいかも知れないけど

私の多くは枯れ果てた
それでも雲ひとつない青空と
天道柄のように映る太陽の下
紫のアネモネ
穏やかな風に揺れていた

*REVOLVER dino network 投稿 | 編集